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学歴は人間のラベル、だけどラベルが変わると・・・


ラベルが変わると世の中の扱いが変わる

ショーンKとうい人が学歴・経歴詐称していたことで大騒ぎになりました。私は無名の埼玉の県立高校から日本でそこそこ有名な大学、そして世界的に超有名な大学で大学院に行ったので、進学する度に世界が変わりました。人間としての中身は何も変わっていないのに、学歴が変わるとたんに周りの扱いが変わるのです。学歴は単にラベルでしかないけれど、ラベルが変わると人生が変わる面は確かにあります。

私は家族に、「こんなバカ、どうせろくな大学受からないんだから、受けさせるだけ金の無駄だよ。専門学校にやろうよ」と言われました。「あんたの高校からじゃ何処もどうせ受からないよ」と誰からも言われましたが、受けるだけ受けるのは勝手だ、と思って記念受験のつもりでした。だから時刻表で始発電車の時間を調べ、まだ暗いうちに誰も起きていない家を出て日吉に向かいました。慶應の受験の日は雪が降っていたのでまだ暗い雪道を駅に向かって歩いて行きました。

その後、うちの母親が会う人会う人に「娘が慶應に入った」と宣伝するのを見て、呆れるのを通し越して関心さえしました。私の受験の日程も知らず、お弁当ひとつ作らなかったどころか、起きて来て見送りさえしなくても、娘が慶應に入ったと自慢できる母親もなかなかスゴイですよねぇ・・・。

「こんなバカ、金の無駄だよ」と言っていた人は、「お前なんて慶應入ったって、バカはバカなんだからね、うぬぼれるんじゃないよ。慶應の文学部なんて、どんなバカでも入れるんだからね!」と言っていましたが・・・。

高学歴の弊害は、やっかみ

大学を出てから大学院に行くまでの間、3年ほどただの大卒で働いていた時もよく、会社の男性に「早く結婚しろ」と言われました。MBAを取ってからというもの、そうしたセクハラ発言がめっきり減ったのはカルチャーショックでもありました。外資系は労働流動性が高く、学歴偏重のきらいがあるので下手なことを言って恨みを持たれたら困るのでしょう。

高学歴であることの弊害は、何と言っても「やっかみ」です。「MBAが何だっていうんだ、俺の方が実務経験は上だぞ」と、あからさまに敵意をむき出しにされたこともしばしばあります。また女性からもあること無いこと、尾ひれをつけて陰口を叩かれることがしばしばありました。

学歴もお金で買える・・・?

先日、MITの同窓会でボストンに行ったら、ビジネス・スクールの校舎が、私たちが通ったころとは打って変わって立派になっていました(上の写真はその時に撮ったものです)。

何でも中国からの寄付金で立て直したのだとか・・・。私たちの頃は、名だたる日本企業が寄付金で冠講座を持っていたので、日本人枠は企業派遣に占められていました。今では日本人の合格者は希少となり、中国人が増えているそうです。

スタートラインは選べない

慶應もMITも、まぐれで入ってビリで出たとはいえ、私という人間の中身は変わらないのに、進学する度に人生が変わったような気がします。でも実際は、自分が変わらなくても、ラベルが変わると世の中の扱いが変わるんです。

自分で言うのも何ですが、私は自分のスタートラインから慶應ぐらいでもよく入れたもんだと思います。子供はスタートラインを選べないことを身をもって実感しているので、児童養護施設を支援するNPOにスズメの涙の寄付を続けています。また無力ではありますが、better than nothingだと思って、次世代の育成に貢献出来ることは何かと常に考えています。

高給の高齢社員が上に詰まった会社で若い人たちが職務経験を積めず、新しい経済活動の創造につながる仕事に就けないのは重大な社会的損失です。労働市場の流動性を高め、海外からのグローバル人材を積極的に受け入れることにより、日本社会の閉塞感を少しでも開放したいという希望があります。ですからGood Work for Better Lifeを信条とし、あらゆる方の職業経験のお手伝いをしたいという願いを根底に会社をやっています。

© (株)ライフワーク・アドバンス代表 岡田ひろみ

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