- Nov 28, 2013
優秀な学生はお金の心配無用ー Need-blind admission
「出来のいい子ほどお金がかからない」・・・のは、今は昔の話となりつつあります。「学歴もお金で買える」のは洋の東西に関わらず今に始まったことではありませんが、親(家庭)の経済力が子供の学力格差につながるとすれば、これは深刻、かつゆゆしき社会問題です。 アメリカの大学は授業料が高額なので、全額を負担できる家庭は限られ、大半の学生が何らかの学資ローンや奨学金などを利用しています。ですから昨今の世界的な経済低迷で、大学を卒業しても期待どおりの仕事に就けず、学資ローンの返済滞納も増えているそうです。親も本人も、学資ローンの提供者も、「投資を回収するのが難しい」状況なのです。 一昔前は大学も経営面の配慮から授業料(および寄付金)をしっかり払ってくれる学生を優先的に入学させる傾向がありましたが、学生の経済状況に関係なく優秀な学生を受け入れるニード・ブラインド・アドミッション(Need-blind admission) が法律で義務付けられました(2015年9月30日まで施行)。 これにより合格した学生は全員、奨学金や返済義務の生じるローンも含め、授業料と在学中

- Nov 11, 2013
会社のために働くなかれ
ミクシィやグリーなど、IT会社が追い出し部屋に社員を入れてリストラしているそうですが、新興企業でも日本で生まれ育った会社は古典的な雇用調整手法を使うものだと意外な印象を受けました。
日本では解雇規制が厳しく、人員整理が簡単でないと言われ、解雇規制についていろいろと議論されていますが、実際には会社に「いらない」と判断された人材に給料を払い続けられる会社がそんなにあるわけないでしょう。
私が昔、こんな感じの外資系銀行の為替ディーリングルームで働いていた時のことです。 ある日、突然・・・
ユーロが導入された直後、若いディーラーが入社して来ました。ユーロ誕生によりドイツマルクやフレンチフランなど通貨の数が減ったのに、どうしてディーラーを増員するのかな、と思っていたら2,3か月後に年配のディーラーが二人、いなくなりました。
若い方がコスト(給料)が安いので、若いディーラーの試用期間が明けて後釜として機能することを確認した後、銀行は年配の二人を切ったのでした。
同じ銀行での話です。私の隣の席に座っていたセールス・ディーラーが昼休みの時間が終


- Nov 9, 2013
アジアにおける変化の速度 - Speed of the change in Asia
3年ぶりにハノイに行って来ました。 今回、感じたポイントは2つあります。 まず、変化のスピードが思ったよりずっと早い(Speed of the change in Asia is much faster than expected)ということ。最近のアジアの目覚ましい変化は素早く、その変化のスピードは伝え聞いていたスピードを遥かに超えていました。10年ひと昔と言いますが、3年ぶりにハノイを見る限り、3年ひと昔、という感じです・・・。 そして、実際に行ってわかること、感じることは、見たり聞いたりするのとは大違い、ということです。 世界人口の約60%はアジアなのですから、アジア圏は世界でも有力な経済圏(Economic Block)と言えるでしょう。 人口増加が経済発展の原動力となっているアジアも、近い将来、労働力が減少に転じると予測されていますが、先のことはともかく、今まさに人間の数が増えており、それが経済発展を加速させていることは間違いありません。 特にベトナムは人口増加のペースが速く、現在の人口60%以上を30歳未満の人たちが占めているそうです