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生え抜き経営陣が会社を潰す


滑り止めがいると強気に出る

シャープがやっと鴻海の出資を受け入れることになりました。シャープが潰れようがどうしようが、私の知ったことではないのですが、産業革新機構の支援となれば、私たちの納めた貴重な税金が使われる上、銀行への債務放棄も要求されたでのですから、シャープ外部への迷惑を最小限にとどめるという面で、鴻海買収案は歓迎すべきです。

そもそも自力で再建できないから外部からの支援が必要なのに、直前になって鴻海へ1000億の保証金や従業員、つまりは自分たちの雇用継続を求め、瀬戸際まで機構案受け入れをちらつかせていたのですから、いい気なもんですねぇ。沈みかかった船が救援に来た船の所属に四の五の言って、選ぶ権利があると思ってるんでしょうか?それとも滑り止めがあるから強気に出られたのでしょうか?

生え抜きサラリーマンに経営は出来ない

シャープの生え抜き役員がどうして往生際悪く、最後まで鴻海の提案に反対していたか知りませんが、終身雇用や年功序列を当たり前に会社員生活を送って来た人たちが、社内政治を強味にサラリーマンとして出世して役員になっても、実際の経営感覚は養われなかったのでしょう。100年の歴史ある企業も、グローバル化した経済活動の中では井の中の蛙です。

意識変革が必要

ところで私は毎朝、NHKの連続テレビ小説「朝が来た」を見ているのですが、日本人男性の意識は明治も昭和も平成も、あんまり変わってませんねぇ.・・・。これは明治時代に活躍し、日本女子大学設立にも貢献した広岡浅子氏をモデルにしたドラマですが、明治の世の中では女性が経済活動に参加するにあたり、男性からの大きな反発に合っています。ヒロインは数々の困難を乗り越えたからこそ今日まで語り継がれているわけですが、私が育った昭和も、社会人生活を送った平成も、「女のくせに」という意識を持っている男性は少なくありません。

シャープの生え抜き経営陣も現実を見つめ、「私たちが嫌いになっても、シャープを嫌いにならないで下さ~い」と涙の退陣会見(号泣しなくてもいいから)でもしないことには企業体質の変革は遠いでしょう。

©株式会社ライフワーク・アドバンス代表 岡田ひろみ

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